蟻虫とカラットゾンビ

懐かしの所有物で振り返る断捨離前の悪あがき

楳図かずお展 ウメカニズム

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1995年9月23日より10月15日まで、ラフォーレミュージアム小倉で開催された「鬼才誕生40周年記念 前人未到楳図かずお展 ウメカニズム」のA4チラシ表面です。

背景に数々の名作の一コマ一コマがビビッドな色合いで配置され、中央にGIジョー?のフィギュアに扮した楳図かずお氏自身が、お口をあんぐりと開けて佇んでいます。何とも強烈なチラシです。それにしても、楳図かずお氏がお若い。

背景に使用されている作品に目をやると…左上より「まことちゃん」「おろち」「のろいの館」「漂流教室」「わたしは真悟」「猫目小僧」「14歳」などが確認出来ます。流石に第何巻の何ページ目というのまでは分かりませんが、ひょっとしたら分かる方がいらっしゃるかもしれませんね。

 

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地下室でひっそりと暮らしていた唯一の?生存者が子どもたちに出会い、超絶びっくりした瞬間の一コマ。果たして彼の運命は……。

漂流教室」より。

 

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続いて裏面です。

原画が350点、ステージ衣装、日頃の愛用品などなど、マニア垂涎の逸品が「コレデモカ」と一挙大公開。

左下の方には書籍をはじめ、バッジやTシャツなど数々のオリジナルグッズが紹介されています。今思えば、一つくらい買っておけばよかったなあと少々後悔しています。

因みに右下に使われているイラストは、恐らく「恐怖」のワンシーンですね。

 

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ウメカニズム開催時に行われていた「恐怖のスタンプラリー」のカードです。ヒントから答えが一目瞭然なのは、こういったイベントにはありがちです。全て集めれば参加賞がゲット出来たみたいですが、実際には行っておらず、その理由としては恐らく時間がなかったか、あるいは参加賞があまりにもアレだったか、若しくは「サラ」の状態でこのスタンプカードを残しておきたかった?からだと思われます。

因みにタイトル右横のキャラクターは、若干ネタバレですが「神の左手悪魔の右手」より、主人公山の辺想の化身「ヌーメラウーメラ」ですね。

ケーブルラクテンチ園内案内図

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大分県別府市にある遊園地「ラクテンチ」の園内案内図です。「ラクテンチ」の歴史は古く、何と開園は1929年(昭和4年)というから驚きです。奇しくも世界大恐慌が起こった年ですね。

園内へは、中々の急勾配を名物のケーブルカーに乗って進みます。ケーブルカーは2台あるのですが、すれ違う際に少し恥ずかしそうに挨拶を交わす、うら若き女性運転手たちの仕草が見ものです。

ラクテンチ」には今まで何度か訪れたことがあるのですが、この案内図は初めて訪れた際に、その色合いと素朴な絵柄に惹かれて思わずゲットしたものです。縮尺比率も何のその、こんなにもほっこりしたイラストは、中々描けるものではありません。

案内図を見渡すと、これまた名物の「あひる競争」が中央やや上部に描かれています。威勢の良いおじさんの案内で1着のあひるを当てるというものです。しかしながら予測はほぼ不可能。当たるのは「運」だと思います。それにしても、ゲートの音に驚いて走り出す(これによってレースが成立している)あひるたちが少々不憫でなりません。

ラクテンチにはこれと言って強烈な乗り物こそありませんが、それ故に家族みんなで小さい子から大人までバッチリ楽しめる、昭和レトロ溢れる稀有なスポットではないかと思うのです。

 

rakutenchi.jp

月刊 ログイン 1988年12月2日号

 

表紙

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株式会社アスキーより刊行されていた「月刊ログイン」です。当時の印象としては「パソコンゲームの紹介に特化した冊子」のイメージがありました。実際、そういう方面に方向転換する事が功を奏して、休刊を免れたみたいです。

さて、今号は特集として「奇跡の机上印刷術に挑戦」という内容が取り上げられています。「奇跡」ってどういう事?と、もしかしたら不思議に思う方がいらっしゃるかもしれません。

今やDTPで印刷物等を制作するのは当たり前ですが、昔はマシン的にもシステム的にも発展途上的な状況で、且つ機材も恐ろしく高価でした。それまで職人芸的な手先の技術力と経験が必要だった制作に関しては、アナログ作業が当然の世界。職人気質の人たちからは「DTP」やら「デジタル」やらは、当初全く相手にされませんでした。「機械」に何が出来るのかと。

しかしながら、当然の如く作業効率を進めて行く上で、デザイン業界にも徐々にデジタル化の波が押し寄せて来ました。今まで多数の職種の人たちで成り立っていた「制作」という業務が、DTPによって、それこそたった一人でこなす事が出来る様になったのです。これこそが正に「奇跡」の机上印刷術でした。結果的にデジタル化に上手く転換出来なかった専門職の人たちは、最悪の場合廃業に追い込まれるという事態にまで陥りました。こんなにも巨大な業界の大転換期が訪れるとは、この時は夢にも思わなかったものです。

 

ja.wikipedia.org

 

X68000 ACE

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「20MBハードディスクモデル」その容量が時代を感じさせます

X68000と言えば、個人的に印象深かったのがこの黄金のマスク「ツタンカーメン」です。初めて目の当たりにした時は、こんなにも美麗なグラフィックがパソコンで表現できるなんて…と、衝撃を受けたものです。

65,536色の発色数、RAM2メガバイト、ステレオFM音源・AD PCM内蔵と当時としては驚異的なスペックを誇っていました。まあ、その本体価格も驚異的ではありましたが。

 

www.youtube.com

 

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X68000 ACEは初代機の翌年、1988年に発売されました

様々な周辺機器、シリーズソフトに隠れる様にしてゲームソフトが紹介されています。

ツインビー」「アルカノイド」「沙羅曼蛇」等など、懐かしいタイトルが目白押しですね。

 

カラテカ

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1984年にブローダーバンドが発売したコンピュータ用アクションゲームのPC-9801版です。

数多くの機種に移植され、その存在自体は知っていたのですが、遂にプレイするには至らず。一部では◯ソゲー呼ばわりされているみたいですが、画面から漂う独特の世界観、外国人が勝手に想ってしまっちゃった日本とはこういう感じなんじゃないの?的な感覚が如実に表現されている迷作なのではないかと思います。

因みに、日本の元お笑いコンビ「カラテカ」は、ファミコン版の「カラテカ」に由来するみたいです。

 

PC-9801版「カラテカ

www.youtube.com

 

ねじ式

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つげ義春氏原作「ねじ式」のアドベンチャーゲームです。制作はツァイト、PC-9801用のソフトウェアとなります。

知る人ぞ知る「ねじ式」がゲームになっていたとは知りませんでした。只、ゲーム内の登場人物を見ると「キクチサヨコ」やら「ゲンセンカンのおかみ」等、「ねじ式」のみならず色々な作品が含まれており、単純に「ねじ式」のストーリーに沿ったゲーム展開では無い様です。

荒唐無稽というか、ストーリがあって無い様な「ねじ式」という漫画を、果たしてどのように調理したのか。その出来具合が少々気になる所ではあります。

 

www.youtube.com

 

PC-8801FE

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NECのPC-8800シリーズ、PC-8801FEの広告です。イメージキャラクターはお馴染みの斉藤由貴氏。1988年当時は22歳だと思われますが、流石にお若いですね。

5インチフロッピーディスク内臓で129,000円。漸く庶民の手に届く価格帯になって来た頃でしょうか。まあそれでも、おいそれと手は出せませんでしたが。

当時、各社からそれこそ色々なタイプの8ビットマシンが発売されましたが、物凄く大雑把な言い方をすれば、このNECのPC-8800シリーズさえ購入しておけば、随分と長い間ホビー的なパソコンライフが楽しめたのではないかと思うのです。残念ながら私自身は「ハチハチ」ユーザーではありませんでしたが。

 

ゲームアーツ

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株式会社ゲームアーツより「プロ野球ファミリースタジアム」「ぎゅわんぶらあ自己中心派」「ヴェイグス」のご紹介です。

ファミスタ」の愛称で親しまれている「プロ野球ファミリースタジアム」は、ニンテンドースイッチ版でも発売されている大ベストセラー商品ですね。先日発売35周年を迎えました。

片山まさゆき氏原作の「ぎゅわんぶらあ自己中心派」は初代MSX版でも発売されているみたいですが、限られた表示能力で良く表現されているのではないかと思います。

個人的に「ゲームアーツ」と言えばメガCD版の「シルフィード」に感動した思い出があります。当時から非常に技術力の高かった「ゲームアーツ」は、現在でもゲームソフトの制作に携わっています。

 

マイクロキャビン

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株式会社マイクロキャビンよりアドベンチャーゲームのご紹介です。所謂「キャラモノ」ですね。当時一斉を風靡したと言っても過言ではない人気キャラクターが目白押しです。

めぞん一刻」「きまぐれオレンジロード」「What's Michael?」。最早説明の必要も無いですね。個人的にはその昔、小林まこと氏原作の「What's Michael?」には大笑いさせてもらいました。

ところで「キャラモノ」ゲームに付きまとうのが、そのキャラクターの人気にあやかり過ぎて肝心のゲーム内容が宜しくない事。この3つのゲームの出来は、果たして如何ほどだったのでしょか。

因みに開発元の株式会社マイクロキャビンは今でも存在しています。個人的にマイクロキャビンと言えば、名作「ミステリーハウス」が思い出されます。線描きの簡素なグラフィックでしたが、あの独特のワクワク感は中々のモノでした。

 

zeit / will

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企画・制作:zeit、並びに株式会社willより発売されたPC-9801用ソフト「ねじ式」の広告です。そのゲーム内容は以前ご紹介しました。

背景に深めの緑色を使用する事で、原作が醸し出す何とも摩訶不思議な世界観を表現しているのではないでしょうか。

「名作浪漫文庫第一巻」として創刊された本作は、「ねじ式」の作者であるつげ義春氏のマニアが結集して制作されたとの事です。その後zeitは紆余曲折を経て倒産してしまいましたが、「ねじ式」のゲーム化に協力した株式会社willは今でも存在しており、ゲームソフト、教育用ソフトの開発を行っています。

因みに広告上で「ねッ 買って下さい。」となっている台詞、原作では「ねッ おしえて下さい イシャは どこだ!」となっています。「メイシャ」を探しているところなんですねぇ。

 

月刊 PCエンジン

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個人的に8bit最強のマシンだったと信じて疑わない「PCエンジン」。そんな家庭用ゲーム機の専門誌「月刊PCエンジン」創刊号の広告です。1988年に小学館より発行されました。

ゴリラが椅子に腰掛け、バナナを食しながら読書に勤しむ。何ともシュールな光景ですが、同誌のマスコットキャラクターとして、その名も「PCエンジンゴリラ」は(そのまんまのネーミング!)創刊号から最終号まで起用されました。

因みにマスコットキャラクターがゴリラと言えば、私が初めて親に購入してもらったナショナルのパソコン「CF-2000(MSX)」が思い出されます。まあこれは、愛称が「キングコング」だった訳で、ゴリラというのも納得出来るのですが、「月刊PCエンジン」が何故ゆえに「PCエンジンゴリラ」なのかは一寸謎ですね。

多くのコアなファンを獲得していた「月刊PCエンジン」ですが、時代の潮流に飲み込まれ、1994年3月号で廃刊してしまいました。

 

暗黒神話

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知る人ぞ知る、諸星大二郎氏原作のアドベンチャーゲームです。対応機種はMSX2、東京書籍より1988年に発売されました。価格は6,800円。

以前ご紹介した「ねじ式」もそうでしたが、まさかあの「暗黒神話」がゲームになっているとは思いませんでした。因みに諸星大二郎氏の作品は、ブログ内の「懐かしい漫画寸評」の中で「アダムの肋骨 傑作短篇集」を取り上げています。

それにしても諸星大二郎氏が持つ独特の摩訶不思議な世界、そして必ずしもメジャーとは言えないであろうこの「暗黒神話」という作品がゲームになった経緯、少々気になる所ではあります。調べてみるとファミコン版もトンキンハウス(東京書籍グループのコンピュータゲームソフトブランド。そう言えば昔聞いたことがあるブランド名でした…)から1989年に発売されていました。

 

奇跡の机上印刷術に挑戦

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「机上印刷術」とは何ぞや

表紙の紹介でも少し触れましたが、特集ページ「奇跡の机上印刷術に挑戦」です。こうして改めて見てみると、まだまだマシンもソフトも追いついていない感じですね。この様な状態ならば、職人気質の方々たちがDTPに見向きもしなかったのも頷けるかもしれません。

それまで多くの人間が関わってきた作業を一人で行える奇跡。それは、まだまだ始まったばかりだったみたいです。

 

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「編集部マップ」 取り敢えずカタチにはなっているが、視認性に乏しい
プロのイラストは流石だが、着色はモノクロのプリントアウトに
絵の具で彩色が施された涙ぐましいもの

 

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むむむ。これではワープロに毛が生えた程度の品質と言われても仕方がないかも

 

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「交換日記」その言葉が懐かしい

 

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画面上で全体のレイアウトを確認しつつ、
すぐさまレイアウトの変更が出来るのは驚異的でした

 

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Macとプリンターの構成が時代です。恐らくおいそれとは手が出せないお値段のハズ

 

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DTPは奥が深い「遊び」であるとの事

 

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DTPがおもちゃでなくなった日は、果たしていつの頃だったのでしょうか

メガドライブ

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ドリームキャスト」よりも、「サターン」よりも、そして「マークIII」よりも、個人的に一番遊び込んだのは「メガドライブ」だったのではないかと思います。最初の頃に発売されたソフトは少々厳しいものがありましたが(「スペースハリアー」は普通に出して欲しかったなぁ)「大魔界村(まさかの2周目に驚愕)」辺り位からでしょうか。「ストライダー飛竜(途中で固まるのもご愛嬌?)」も然り、「鋼鉄帝国」「ジノーグ」「ベアナックル」などなど、数々の名作が発売されました。(帝王「ソードオブソダン」は迷作)

本誌では、そんなメガドライブの周辺機器が紹介されています。因みに最も私が重宝したのは、ズバリ「メガアダプタ」でした。当時「マスターシステム」を所有していた友人から譲り受けたのですが、資産であった「マークIII」のソフトを気軽に楽しむ事が出来ました。現在でもマークIII本体は所有しているのですが、如何せんテレビに繋げるのは至難の業ではないかと思われます。

周辺機器として、その他にも「キーボード」やら「2インチフロッピーディスク」「グラフィックツール用デジタイザ」等が発売予定だったみたいですが、果たして。恐らくどれも発売されていないのではないかと思います。随分後になって「メガCD」と「スーパー32X」は発売されましたが。特に「メガCD」からは、ゲームアーツを筆頭に良作が随分と発売されたのではないかと思います。

 

パナソニック MSX2+ FS-A1 WX

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裏表紙を飾るのはパナソニックMSX2+パソコン「FS-A1 WX」です。標準価格は69,800円。

MSX2以降、パナソニックのFS-A1シリーズはかなり健闘していたのではないでしょうか。特に初代機である「FS-A1」は何と29,800円という低価格で発売され、「や、安い!」と、当時大きな衝撃を受けた覚えがあります。

それにしても、この頃のMSXにはフロッピーも標準搭載され、使える色数も大幅に増加。更には漢字も使えたりして初代MSXを所有していた自分としては、只々羨ましかった思い出があります。

ミドリ電化 1973年折込チラシ

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昭和レトロイラストが素晴らしい

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'73 秋のご結婚展

 

保存状態が残念な感じなのですが、1973年当時に折り込まれたであろう「ミドリ電化」のチラシです。実はこのチラシ、随分前に母親が茶碗等のワレモノを包んでいたのを私がたまたま水屋(いわゆる食器棚)で発見し、既に業界で仕事をしていた私が、こ、これは貴重だ!と慌てて保管していたモノなんです…。

それでは先ず、表面の4色刷り(カラー)の方から見て行きましょう。

「開店6周年」を記念して作られたチラシみたいですね。やや左側上部に配置された手描きのイラストが、実に可愛らしくて良い味を出しています。この独特の雰囲気は、中々今時のデジタルでは出せないのではないでしょうか。

紹介されている商品は、その多くが昔懐かしい家具調テレビです。価格帯は10万円前後のものが多いのですが、調べてみたところ当時の大卒の初任給が62,300円ですから、やはりまだまだ庶民には手の届きにくい高価な商品だったのではないでしょうか。そのせいか商品によっては、ローンの支払い例が記載されたりしています。

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大きそうに見える画面サイズは18インチ

8万円以上のカラーテレビを購入した人には、渋めの湯呑のセットが、また先着100名様には開店記念として素敵なプレゼントが用意されていたみたいです。そのプレゼントが何だったのか少々気になるところですが、今となっては知る由もありません。

続いて裏面を見て行きましょう。

裏面は、緑色と赤色の2色刷りですね。この手法はチラシを制作する際に、少しでも安く上げるための常套手段です。

左上に「’73 秋のご結婚展」と記載されています。実は、冒頭の「1973年当時に折り込まれたであろう」いうのは、この表記で判断した次第です。

「ご予約セール」と銘打って冷蔵庫をはじめ、洗濯機、テレビ、掃除機など新生活に必要なものが7点セットになって売られています。そのお値段、350,900円。恐らく、お得なセットだとは思うのですが、先の大卒の初任給を考えてみると中々のお値段なのは想像に難くありません。

 

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サンヨー全自動洗濯機「びわ湖」 ネーミングが渋すぎます

 

商品の方に目をやると「花柄の電子炊飯ジャー」が何とも懐かしいです。そういえば実家にありましたねえ。「電子レンジ」なんてものは、そもそも実家にはありませんでしたが、掃除機は確かにこんな形状が多かった様な…。

 

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この頃の家電は「花柄」が多いイメージ

 

そんな中、気になる商品が。右下の一番左側にある「カシオ〔ミニ〕」です。12,500円と、中々高価なのですが、コレって計算機なのでしょうか。発売当初の計算機は確か、ウン十万円もした筈なのですが、1973年当時も1万円を越す程高価だったのでしょうか。

 

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12,500円の計算機?

 

気になったので、商品名の横に記載されている型番「CM-602型」で調べて見ると……出ました出ました。やはり計算機だったみたいです。1972年に発売された「低価格ポケット電卓」だそうです。この価格でも低価格なんですね。計算機なんて今や100均で購入出来る現在、隔世の感が否めません。

 

www.dentaku-museum.com

 


たまたま見付けたチラシを保管すること数十年。当時は存在しなかった「インターネット」というツールを使用する事によって、漸く遠き昔の日本を、ほんの少しだけ垣間見る事が出来た様な気がした次第でした。

 

恐怖

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表紙を飾るのは「こわい絵」と「毒ガ」

 

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オムニバスホラー漫画の快作

 

 

初 版 1976.8.20
著 者 楳図かずお
巻 数 全3巻
発行所 株式会社 秋田書店
定 価 290円
評 価 ★★★★☆

 

あらすじ

みやこ高校新聞部に籍をおく、高校生新聞記者の新井エミ子と青木夏彦。
校内のミステリークラブが「百物語」をするという事で、エミ子は取材に駆けつけた。
「百物語」というのは、百話目の怪談話を終えた時に怪異がおこると言われているのだが…

 

寸評

新井エミ子と青木夏彦が遭遇する様々な恐怖体験を描いたオムニバスホラー漫画です。
天才楳図かずお氏が、1966年から1970年にかけて「月間平凡」にて連載し、その集大成として「恐怖」という作品が生まれました。
個人的には第3巻に収められている「サンタクロースがやってくる」が、非常に印象に残っています。
室内に不気味に響き渡る聞き慣れない「ハト笛」の音色。孫思いの祖父がとった、衝撃の行動とは…。
今読んでも、全く色褪せる事がない楳図ワールド。
是非、ご一読を。

2021年11月28日 かき焼き/祐徳稲荷神社 by V-Strom 250

今年の走り納め?という事で、幼馴染と佐賀県の方へツーリングに行って来ました。

実はこの年齢になって漸く、I氏が大型免許を取得。にわかにツーリング企画が酒の席で持ち上がり(コロナ禍前)今回で3回目のツーリングと相成りました。

残念ながらスクランブラー乗りのK氏は欠席となりましたが、次回は是非とも参加して貰いたいものです。

さてさて、そんな訳で男3人の珍道中のはじまりはじまり〜。

 

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待ち合わせ場所のコンビニへ向かいます。見事な快晴ですね。

 

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少し早く着き過ぎました。日差しはあるのですが、風が冷たい。

 

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程なくしてM氏が到着。今日の愛車はZ1000です。

 

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I氏も到着。今日の愛車はハーレー。車種は良く分かりません…。

 

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コンビニを後に目的地へ出発。

 

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川沿いの道を爆進中。

 

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ここらで、トイレ休憩。寒さのせいか、トイレが近くなりますね。(年のせいかも)

 

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店頭に並ぶ「かき」に興奮が隠せないM氏。

 

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広がる佐賀平野。素晴らしい景色が広がっています。

 

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道の駅「鹿島」に到着しました。

 

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本来は、もう少し先の道の駅に行く予定でしたが、混みそうなので早目に済ます事に。

 

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かきを物色中。天然物と養殖物がありました。どちらも一かご千円也。

 

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冷えた身体に炭火の温かさが染み渡ります。

「ぬっか〜」。

 

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やっぱりお酒は必要という事で、やむを得ずノンアルコールビールを頼みました。

 

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「う、旨い!」ノンアルコールビールが、こんなに旨いなんて。やはり、シチュエーションは大事ですね。

 

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I氏が手際よく、網の上にのせてくれました。右奥に見えるのは、いかの一夜干しです。

 

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何を隠そう、私は、かきが食べられないのでした。何たる本末転倒具合。まあ、正確には食わず嫌いなのですが。という訳で、私は「いかの一夜干し」と「ウインナー」をチョイスした次第でした。

 

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「いかの一夜干し」も「ウインナー」も美味しく頂きました。本物のアルコールが呑みたかったなあ。それにしても焼いている最中、かきの殻って滅茶苦茶爆発するんですね。危険が危なかったです。本当に。

 

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お会計の方は、3人で3,920円でした。ご馳走様でした。

 

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先程の食事では少々物足り無かったので、隣接している道の駅で食料を調達して来ました。

 

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有明海を見ながら、鶏飯のおにぎりを頬張ります。旨いなあ。

 

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今回のベストショット。アクションカメラのインターバル撮影故に偶然撮れた、奇跡?の一枚。

 

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男三人で下ネタ話に華が咲きます。

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さて、お腹も膨れたところで、次なる目的地へと向かいます。

 

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程なくして、祐徳稲荷神社に到着しました。参道を進みます。

 

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一礼して、鳥居をくぐります。

 

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これは「楼門」らしいです。見事な造りに圧倒されます。

 

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奥に「御本殿が」見えます。紅葉と相まって見事な景観です。

 

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目の前で舞っているのは「シャボン玉」です。ちびっ子たちがはしゃいでいました。

 

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順路はコチラから。七五三のお参りをされている御家族もいました。

 

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階段を登って「御本殿」に向かいます。少し汗ばむ陽気になって来ました。

 

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「御本殿」に到着。その独特の造りと色使いに圧巻です。

 

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細かい装飾が施されています。

 

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まだ先には進めるのですが、時間と体力の関係で断念しました。また次回挑戦したいと思います。

 

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おみくじを購入するM氏。果たして…。

 

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なんと、見事「大吉」でした。おめでとうございます。自宅に持ち帰るそうな。

 

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祐徳稲荷神社と言えば、この足場の造りが特徴的ですね。

 

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右側にある近代的な建物は、エレベーターです。1回300円也。

 

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参拝を無事終え、神社を後にします。昭和の香りがプンプンが漂う参道沿いの土産物屋が、たまりませんねえ。

 

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I氏曰く「稲荷ようかん」が有名らしく、折角なので購入する事に。特徴的な円筒形の容器に入っているそうです。

 

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行き掛けに、例のようかんを購入する旨を伝えていたお店に到着。その店構えに感動しつつ、ツッコミどころ満載で、これまたたまりません。

 

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ご覧ください、このカオスな空間を。キーホルダーがぶら下げられているのは、洗濯物を干す器具。いや〜見事に使いこなされていますね〜。左奥の方には、三度笠を被った「木枯し紋次郎」(古)みたいな姿も確認出来ますし。しかも、このマネキン、実は外国人という良い加減さ。右手前には、何故かお土産屋さんにある「木刀」も備えられています。完璧な店構えですね。

 

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外国人が三度笠を被って、何が悪い。といった店主の主張が聞こえて来る様な、聞こえて来ない様な…。

 

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商品名「ナイスガイ」。これは、どう見てもジャイケルマクソンですね。商品自体は恐らくカツラだとは思うのですが、強烈な輝きを発している様に見えるのは私だけでしょうか。いやあ凄い商品です。こんな商品が所狭しと店内に掛けられているんですよ。たまらんです。

 

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さらに店頭には懐かしの「木の独楽」が売られていました。軸の部分が鉄で出来ており「投げゴマ」で相手のコマめがけて叩き割るという、あの過激なヤツです。余りの懐かしさに思わずテンションが上がってしまいました。もう「投げゴマ」では回せないと思いますが、「引きゴマ」なら何とか回せるかもしれません。そんな懐かしの独楽ですが、お店のお母さん曰く最近では製作者がおらず、品薄で値段が高騰しているとの事。因みにこのお店でも驚きの950円でした。お土産屋さん価格としても、少々高すぎますね。

調べてみたらホームページがありました。子どもの頃遊んでいたのは、正にこのコマです。「八女ごま」として制作しているのは、このお店だけみたいです。

 

yamegoma.work

 

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何故か「お面」や「かつら」が店頭には多くあり、陽射しによる退色も何のその、普通に並べて売られていました。それがまたお店の良い感じを醸し出していました。

境内の荘厳な感じと昭和レトロ感溢れる沿道の土産物屋。この対比が中々面白く、不思議な空間を味わう事が出来ました。また訪れても良いかなと思った次第です。

 

www.yutokusan.jp

 

 

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祐徳稲荷神社」を後に、帰り道がてら、次なる目的地へと向かいます。

 

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佐賀平野をひた走ります。

 

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最後の目的地に到着しました。

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「橋の駅  ドロンパ」という場所です。近くに「昇開橋」があります。

 

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店内に進むと…そこに目的のモノはありました。

 

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名物?の「エイリアンエナジー」ドリンクです。I氏が意を決して購入。有明海のエイリアン「ワラスボ」のエキスが存分に配合されているみたいです。それにしても、何とも毒々しい色ですね。味の方はいたって普通のエナジードリンクですが、如何せんその「色」が味覚に邪魔をします。

因みに「毒々」といえば、迷作「悪魔の毒々モンスター」が思い出されます。

 

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遠くに見えるのが「国指定重要文化財 昇開橋(しょうかいきょう)」です。世界でも有数の昇降式可動鉄橋のひとつで、高さ30mもある両端の鉄塔にはさまれた中央部がエレベーターのように上昇し、大型船が航行できるという優れものです。その全長は507mあります。

 

www.shoukaikyou.com

 

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さて、日が暮れる前に帰るとしますか。

 

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本日は好天に恵まれ、最高のツーリング日和でした。

 

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ここらで、流れ解散。お疲れ様でした。また次回。

ムジナ

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実は本格的な忍者漫画

 

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怒涛の展開の最終巻

 

 

 

初 版 1993.5.5
著 者 相原コージ
巻 数 全9巻
発行所 株式会社 小学館
定 価 500円
評 価 ★★★☆☆

 

あらすじ

首領の絶対的権力の元、卍の里で暮らす落ちこぼれ忍者のムジナ。皆からゴキブリと揶揄されるムジナの父は、生きては帰って来られないであろう任務の前に、ムジナに「忍」としての不条理さを説き、生き延びる為の秘術を伝授する。
そんな中、以前から忍としての生き方に疑問を持っていた卍の里の実力者、シロベが里を抜け出した。忍者にとって「抜忍」は重罪。シロベの始末をムジナが所属する「雲組」に命じられるのだが…。

 

寸評

ギャグ漫画家として一世を風靡し、重鎮にまで登りつめた作者が突如として挑んだ本格的忍者漫画。
しかしながら、各回に盛り込まれた「実験シリーズ」や、緊迫したシーンでのギャグ展開など、相変わらず遊び心は忘れておらず、作者らしさが随所に盛り込まれています。
愛を信じない?作者が、徹底的に愛に拘った作品。本作品は、過去の忍者漫画に新たな一石を投じた、新しいタイプの忍者漫画としてもっと世間に認知されても良いのではないかと思います。