蟻虫とカラットゾンビ

懐かしの所有物で振り返る断捨離前の悪あがき

Oh! MZ 1983年7月号

 

表紙

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「Oh! MZ」1983年7月号のご紹介です。価格は480円。「Oh! MZ」は1982年にソフトバンクより創刊されました。さて、今回の表紙に掲載されているのは「MZ-2200」で、「MZ-2000」の後継機になります。最大の進化として「MZ-2000」ではオプションだったカラーグラフィック機能と高価な拡張I/Oポートが標準搭載されました。発売は1983年で、価格は128,000円。一体型とはいえ「MZ-2000」が218,000円でしたから、かなりリーズナブルになりました。

 

MZ-2000

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以前ご紹介した「Oh! MZ 1983年6月号」の別バージョンの「MZ-2000」の広告です。今回は1ページ以上を「MZ-2000」の本体と基盤の写真で使用した事により、前回よりかなり迫力のある広告となっているのではないでしょうか。その代わり、可愛らしいフォルムの「MZ-1200」がいなくなっちゃいましたが。

 

PC-1245

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「いつのまにか身についた。」のキャッチコピーが印象的な、シャープのポケットコンピュータ「PC-1245」の広告です。この広告も以前ご紹介した「Oh! MZ 1983年6月号」の別バージョンとなります。今からおよそ30年程前の製品ですが、こうして見てみると多少古さはあるものの、現在の所謂「電卓」とその見た目はそう大差が無い様な気がします。こういった製品の外観は、既にこの時代から完成形に近かったのかもしれませんね。

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ポケコンもご多分に漏れず、記憶媒体は当時お決まりの「カセットテープ」です。「マイクロカセットテープ」も使えるみたいですが、ここはやはり王道の「カセットテープ」でしょう。

 

パソコンテレビ X1

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これまた、以前ご紹介した「Oh! MZ 1983年6月号」の別バージョンの広告となります。やはり、真っ赤なボディが眩しいですね。それにしても、果たして「売り」であるところの「スーパーインポーズ」機能が、当時どれだけの功績を残したのかは少々疑問です。しかしながら「来たるべき映像情報化時代」に一石を投じたのは間違いなさそうです。

 

MZ-2000 シルバーボールソフトウェア

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「シルバーボールソフトウェア株式会社」のソフトの広告です。そのゲーム内容はともかく、MZ-2000にもこんなに魅力溢れるソフトが発売されていたんですね。実際のゲーム画面も去ることながら、気になるのはパッケージのイラスト。プラモデルの箱絵で有名な小松崎茂氏を彷彿とさせる緻密な描写力、ゲームの持つ独特の世界観を如実に表現しているのではないかと思います。

 

ハドソンソフト 爆弾男

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ハドソンソフトの広告です。味のある「4人マージャン」の実画面がたまりません。また、「キャノンボール」の理不尽な主人公の設定も中々です。そんな中、気になるタイトルが…。「爆弾男」? これって「ボンバーマン」では? と、思っていたら…

 

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やっぱり「BOMBER MAN」でした。実際のゲーム画面上に「BOMBER MAN」の文字が確認出来ます。恐らく後に大ヒットを記録したあの「ボンバーマン」の初期作品ではないかと思います。

因みにサンドウイッチマンのネタで「蜂の巣駆除」というのがあるのですが、「ボンバーマン」のくだりの所が大好きです。

 

キーボードカバー

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イラストといい、書体といい、昭和の香りがプンプン漂う「キーボードカバー」の広告です。しかも今だと購入者全員に「イニシャルシール」のプレゼント付きではありませんか!

いやあ、これは懐かしいですね~。昔はパソコンを高級家電的な位置付けにされていた方も多かったのではないかと思うのですが、私もその一人でした。キーボードにホコリが入って壊れない様に、キーボードカバーは必携のアイテムでしたね。


ビジネスショウマイコンショウ '83

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1983年に開催された「第58回 インターナショナルビジネスショーとマイクロコンピュータショー」の模様が、4ページに渡って掲載されていました。個人的にちょっと馴染みが無いのですが、16ビットポータブルコンピュータ「PC-5000」をはじめ、「MZ-2000」「PC-1500」「MZ-700」「MZ-2200」等が紹介されています。「パソコンサンデー」でお馴染みの宮永先生も登場されて、大盛況の内に幕を閉じたみたいです。紙面からも当時の熱気を感じます。

 

COVER STORY

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毎号表紙を飾る神秘的なイラスト。実はこのイラストにはストーリーがあり、今月号に関しては何やら意味深な人類とイルカのお話だそうで。それにしても、こういった感じで表紙にストーリーがある事実に気付くのに、38年も掛かかってしまったという事実の方が恐ろしかったりします。

さて、右ページには潔い「ごめんなさい」のページが設けられています。マシン語の部分に訂正があるのが、これまた恐ろしいですね。

 

oh! シリーズ

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株式会社日本ソフトバンクより、当時刊行されていた「oh! シリーズ」の広告です。「oh! PC」や、現在紹介中の「oh! MZ」の存在は知っていたのですが、それ以外にも「oh! HC」や「oh! FM」なんてのもあったのですね。この種類の多さは正にキャッチコピーにあるとおり「ただいま、伸びざかり。」と謳って良いと思います。

生まれたての「oh! 55」を赤ちゃんに見立てて、囲む様に各「oh! シリーズ」が見守っている表現が中々面白いですね。

「oh! PC」は、2000年8月号まで、「oh! MZ」は後に「oh! X」に誌名を変更し、1995年12月号を最後に休刊、その後ムック本として復刊し、2001年までに5号が発行されたとの事です。

 

MARVEL SOFT WARE

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MARVEL SOFT WAREより発売されていた、MZ-700とMZ-1200用のゲームソフトの紹介です。高嶺の華であるPCGを駆使したゲームが多く見受けられますが、従来のキャラクターグラフィックを駆使した(MZ-700と言えばやはりコレですね)ゲームもあるみたいです。

そのグラフィック能力は、今のそれとは比べる由もありませんが、当時はコレはコレで白熱したのではないかと思うのです。古き良き時代でしたね。

 

裏表紙

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裏表紙を飾るのは「MZ-700」シリーズより、最もリーズナブルな「MZ-711」ですね。「MZ-711」はエントリーモデル故、データレコーダもプロッタプリンタも内蔵されていないのですが、この広告ではさりげなくカセットレコーダ(一般用)が置かれており、「いやいや、カセットレコーダさえ購入すれば、使用には全然問題ないですよ。」みたいな感じを醸し出している憎い演出が中々です。

右下に掲載されている「システムキャリングケース」は、モバイルパソコンの走りでしょうか。しかしながら、この時代だと出先では当然の如くモニターやら電源やらが必要な訳でありまして…。果たして、どのような使われ方をしていたのでしょうか。その謎は深まるばかりです。