蟻虫とカラットゾンビ

懐かしの所有物で振り返る断捨離前の悪あがき

Oh! MZ 1983年6月号

 

表紙 MZ-2000

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1983年6月に発売されたパソコン情報誌「Oh! MZ」です。表紙を飾るのは私が愛して止まない造形美、MZ-2000です。背景のイラストと相まって、不思議な世界観を生み出しています。タイトルからも分かる様に、シャープのMZシリーズに特化した一冊で、一般のパソコン雑誌より一歩踏み込んだ内容となっています。

MZ-2000

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MZ-2000を筆頭にMZシリーズが紹介されています。個人的にMZ-1200の造形もかなり好きだったりします。MZ-200016ビットに拡張できるボードが78,000円なのはともかく、カラーインクジェットプリンタが248,000円とは、まだまだプリンタが高価な時代でしたね。さて、右下に目をやると懐かしい「パソコン・サンデー」の文字が。「パソコンは、ソフトが無ければただの箱」は番組内で講師を勤めていたDr.パソコンこと宮永好道氏の名言です。

ポケットコンピュータ

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シャープのポケットコンピュータ、通称「ポケコン」の広告です。PC-1245に関しては比較的価格も安く、確かにBASICの入門には適していたかもしれません。当時の外部記憶装置は安価なカセットテープが主流だったのですが、このポケットコンピュータシリーズもご多分に洩れず、シャープ独自のカセットインターフェイスが設けられていたみたいです。

パソコンテレビ X1

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真っ赤なボディが眩しいパソコンテレビX1、型番CZ-800シリーズの広告です。パソコンテレビと言われる所以は世界初、独自のスーパーインポーズ機能故のものですが、当然の事ながら専用品で構成する必要があったみたいですね。当時印象深かったのは、とにかくゲームの数が豊富だった事。内蔵の高速カセットレコーダーを武器に安価なテープ版が、バンバン発売されていたのは本当に羨ましかったです。

HUDSON SOFT

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今は亡きハドソンより発売されたX1用の最新版ゲームソフトの紹介です。何でしょうか、このほんわかとしたイラストの感じは。「4人マージャン」のみ、実際のゲーム画面と覚しき画像が掲載されていますが、中々味があります。そして右端には、何故かこの時代には必ずといって言い程リリースされていた「野球拳」の文字が。ちょっとしたお色気作戦で、大人のユーザーを囲い込むのが、ねらいだったのかもしれませんね。

スーパークレイジーたちの祭典。

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パンチの効いたキャッチコピーに少々驚かされますが、その昔行われたソフトコンテストの広告です。賞金総額400万円。ソフト部門の最優秀賞は賞金150万円と中々の大盤振る舞い。ゲスト審査員も石川ひとみさん所ジョージさんと豪華です。それにしても所さんが若い。下段に並ぶパソコンが、またイイ味を出しています。NECのPC-8001mkII、富士通FM-7、シャープのMZ-731と個性豊かな機種が並んでいます。

HARD ANATOMY

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「ANATOMY」とは「解剖学」という意味があるらしく、ハードの解剖学「内部をのぞいてみました」的な企画です。紹介されているのはシャープのMZ-700シリーズの最上位機種、データレコーダとプロッタプリンタが内蔵されたMZ-731です。CPUはZ-80A。本来、内部をのぞいたりするのは自己責任の世界だとは思うのですが、この辺りにただの一般誌では留まらない、一歩踏み込んだ誌面作り、専門誌「Oh! MZ」らしさが全面的に押し出されていたのではないでしょうか。

裏表紙 MZ-711

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裏表紙には、シャープのMZ-700シリーズのエントリーモデル、MZ-711が掲載されています。MZ-700シリーズは基本的にキャラクターグラフィックしか表示出来ないのですが、その欠点を感じさせないモニター上の世界地図の表現が素晴らしいです。後にこの制約故に伝説的なゲームソフト、MZ-700シリーズ版「マッピー」が生み出されるのですが、それは少し先の話になります。