蟻虫とカラットゾンビ

懐かしの所有物で振り返る断捨離前の悪あがき

マイコン BASIC Magazine 1988年2月号

表紙

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最早、説明する必要もない位有名なパソコン雑誌、否、この時代はマイコン雑誌でしょうか。「マイコン BASIC Magazine」、通称「ベーマガ」です。この頃は、掲載されている機種、プログラム共に数が多く「46機種のパソコン用ソフト71本一挙掲載」となっています。46機種には、日立の「ベーシックマスター」、富士通の「FM7」、カシオの「FP1100」 、シャープの「MZ700」、東芝の「パソピア7」、NECの「PC-6001」、セガの「SC-3000」などがあり、正に玉石混交状態。個性溢れるマシンのプログラムが、毎月多数投稿されていました。

シャープ MZ-2500(スーパーMZ)

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シャープのMZ-2500シリーズ、通称スーパーMZの広告です。実は個人的には余り思い入れが無いのが正直な所です。というのも前機種のMZ-2000やら、MZ-1200の造形に惚れ込み、本気で購入しようかと考えていた位でしたので、今更感が否めなかったのかもしれません。グリーンモニターも何のその、コード類の煩わしさから開放される一体型マシンに、当時凄く憧れていたのを覚えています。話がそれてしまいましたが、このスーパーMZ。機能的には8bit最強マシンと謳われた機種の一つのよう。しかしながら出る時期が遅すぎたのか、しのぎを削るパソコン市場の牙城を崩すまでには至らなかったみたいです。

シャープ X68000

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皆さんもきっと憧れたに違いない夢のマシン。シャープのX68000です。本体標準価格は驚愕の369,000円!「マンハッタンシェイプ」と呼ばれた特徴的なデザインは、グッドデザイン賞を受賞。究極のホビーパソコンとして、強力なグラフィック機能とサウンド機能を武器に、アーケードゲームがバンバン移植されていました。当時、この価格では当然の如く購入出来る筈もなく、その活躍ぶりを羨望の眼差しで見つめていたのでした。

シャープ X1 twin

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シャープの名機、シャープX1シリーズのX1twinです。パソコンの勉強もしつつ、ゲームもスグに楽しめるという一台。ゲームはPCエンジンのソフトを楽しめるみたいですが、PCエンジンからは名作も多数生まれましたし、結果的にはお得な一台だったのではないでしょうか。因みにこのX1 twinを最後に「パソコンとしての確かな伝統」を誇っていたX1シリーズは姿を消します。

NEC PC 88 NEWS

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裏表紙にも掲載されているNECPC88シリーズの広告です。どうやらPC-8801MAPC-8801FAサウンド機能が強化されたマシンみたいですね。(それでも違いが良くわかりません…)一昔前のPSGの8オクターブ三重和音とは雲泥の差があります。

NEC PC Engine

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キラーソフトとも言える「R-TYPE I」の発売が3月に控えていたみたいですね。個人的にPC Engineのゲームで初めてプレイしたのは「功夫」だったと思いますが、とにかくキャラクターの大きさに驚かされた記憶があります。

富士通 FM-77AV40EX

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富士通のロゴがまだ古い頃のパソコン、FM77 AV40EXです。FM77 AV40の後継機ですね。カラー表示機能は26万色!その昔、カラー表示なんて8色程度の機種が多かった時代に、この仕様は驚きでした。イメージキャラクターには南野陽子さんを起用、「ぞっコン。」のコピーが80年代真っ盛りです。

九十九電機 大棚ざらえ

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歌舞伎調の定式幕が鮮やかな、九十九電機の広告ページです。PC-88シリーズやPC-98シリーズ、FM-77シリーズ、X1シリーズなどが掲載されています。まだまだ高価なものの、漸く中古では手に入る価格にこなれて来た感じでしょうか。1947年創業の老舗パソコンショップ、九十九電気は紆余曲折を経て、現在ヤマダデンキのブランドの一つとして存続しているみたいです。

JR-200用 BASIC プログラム

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本誌に掲載されている46機種のパソコン用ソフトの中から、ちょっと渋いところで敢えてJR-200を選んでみました。今は亡きナショナルのパソコン、JR-100の後継機ですね。当時、高価なゲームソフトなんて先ず購入する事が出来なかったので、信じられないかもしれませんが、ゲームで遊びたい一心で掲載されているプログラムを一文字一文字、手で打ち込んでいたのです。大変な思いをして入力したにもかかわらず、いざ実行に移したら入力ミスでエラーのオンパレード。はたまたセーブする前にRUNしてしまって、暴走。泣く泣く電源を落とす羽目に。など悲喜こもごも。そんなこんなで実際に遊べるまでかなりの労力を要しましたが、今思い返すと中々楽しい時代でした。

スペースハリアー for FM77 AV

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電波新聞社のゲームソフトの広告です。右ページ下段、個人的に思い出深い「スペースハリアー」は、様々な機種に移植されました。FM77AV版もそんな数ある移植作の一つ。その移植具合は別にして、当時の電波新聞社への期待は大きかったと思います。

スペースハリアー for X68000

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ついに電波新聞社より発売されたX68000版のスペースハリアーです。右下に「お待たせしました。」とある様に、開発に相当な時間を要したのでしょう。それにしてもここに来て、漸く納得出来る移植作が生まれたのではないでしょうか。確か1面毎にフロッピーを読み込んでいたと記憶しているのですが特に気にもならず、全くもってブラボーな出来でした。

電波新聞社 ソフト・ライブラリー

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電波新聞社のソフト・ライブラリーです。「パソコンの機能をギリギリまで追求してパソコンソフトに仕上げました。」と銘打っている通り、力作の数々が紙面を飾っています。この目を引くビデオゲームが、いつ自分の所有しているパソコンに移植されるか、首を長くして待っていましたっけ。因みに当時の主なソフトの供給媒体はテープ。ロード時間が長く随分待たされものですが、その待ち時間も今となっては懐かしい思い出です。左ページ下にはPC-6001mkIIの怪作「スペースハリアー」のゲーム画面が掲載されています。当時、友人所有のPC-6001mkIIにて、リアルタイムでプレイ出来たのは、今思えば貴重な体験だったのかもしれません。キャラクターの造形をバッサリと切り捨てた大胆さ。それによって生み出される滑らかな動き。限られた処理能力の中で、ゲーム性と動きの大切さを最大限に追求した歴史に残る移植作だと思います。

裏表紙 NEC PC-8800シリーズ

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NECのイメージキャラクターに起用されているのは、斉藤由貴さん。1988年当時は22歳でしょうか。右上に記載されているNECのロゴが古いですね。掲載されているパソコンはPC-88VAですPC-8801シリーズ、通称「ハチハチ」に関しては、個人的に「PC-8801mkIISR」位で理解が止まっており、それ以降の機種は種類が多すぎて、良くわからないというのが正直な所です。