蟻虫とカラットゾンビ

懐かしの所有物で振り返る断捨離前の悪あがき

超常世界とのコンタクト・マガジン マヤ

表紙

宜保愛子・心霊ゾーンを行く こういうのがまた観たい

1979年(昭和54年)に創刊、2022年7月には創刊43年、500号を迎える名実ともに正にオカルト月刊誌「ムー」。書店で見る度に、薄く高価になっているのが少々気になりますが、今回ご紹介する「マヤ」は、そんなお化け雑誌の読者層を、より低年齢層に向けて刊行されたものです。創刊は1988年で定価は380円。残念ながら雑誌としての使命は短命に終わってしまったみたいです。
取り上げられる内容の真偽は置いといて、この頃はこの様な雑誌が多く見受けられた様な気がします。また、TV番組でも時折オカルト的な特番が放映される事があり、それこそ目を皿のようにして、食い入るように画面に見入っていました。今思えば、ある意味何とも平和な時代だったのかもしれません。「昭和製のフィルター」がきっとイイ味を出してくれていたのでしょう。無論テレビなんて一家に一台しかありませんでしたから、親も良く付き合ってくれたなあと思うのです。

 

KYOSHO POP CRAFT「エレクトロガード モアイ」

オイ! 誰かくるゾ! と言われてもねぇ

ラジオコントロールモデルの老舗メーカー京商より発売されたエレクトロニクス工作キット「ポップクラフト」の「エレクトロガード モアイ」のご紹介です。
センサー仕掛けのおもちゃで、作るオモシロさと使う便利さを楽しめる工作キットみたいです。それにしても防犯のためとはいえ、夜中に低い声?で「オイ! 誰かくるゾ!」と言われたら、相当驚きそうです。まあそれ故に、防犯効果は高いのかもしれませんが。個人的には「点(てん)灯(とう)むし」のネーミングセンスが嫌いではありません。

 

マヤ創刊記念5大企画

怪しい賞品が目白押し

創刊号を記念してか、合計343名に賞品が当たるビックな企画が行われた様です。

それにしても怪しい不思議グッズから映画のビデオ、さらにはボードゲームや懐かしのLSIゲームまで混沌とした賞品ラインナップに驚きが隠せません。

因みに最下段、左より4番目に紹介されている「悪霊たちの館」は、パッケージ写真に見覚えがあり、ほぼほぼB級映画を超えるC級映画なのは間違いないのでしょうが、今となっては3周位廻って観てみたいような気がしないでもないです。

ん?何やら左下に、三角形に切り抜いた形跡がありますね…。

 

ビックリ全員サービス

変に躍動感のある「こうして送ろう」

思い出しました。思い出しました。

三角形に切り抜いたのは「応募券」の「あと」でした。そもそもこの雑誌を購入しようとしたのが「応募者全員がもらえる 開運お守りペンダント」に惹かれての事でした。

しかしながら改めて見てみると、ペンダントをゲットするには送信用と返信用の封筒とそれぞれの切手、尚かつ、恐らくペンダントの代金であろう100円切手を同封しなければならず、コレって只の購入では?と、思ったりする訳ですが、まあ当時はまだまだ純真無垢なお子さまだったのでしょう。

因みにそのペンダントはモチロン送られて来たのですが、今や何処に行ったのかは全くわかりません。

 

これが恐怖の心霊写真だ!!

投稿された写真に霊能者である宜保愛子氏がコメント

その昔、心霊研究科である新倉イワオ氏との心霊スポット巡りは傑作でした

 

この頃のオカルト系の雑誌に、必ずと言っていい程掲載されていたのが「心霊写真特集」でした。「心霊写真」と言えば、やはり中岡俊哉氏が思い出されます。氏の著作である「恐怖の心霊写真集」シリーズは、その真偽はともかく当時そのどれもが非常に不気味で恐ろしかったの覚えています。

今でこそあまり「心霊写真」は話題になりませんが、もしかしたらそれはデジタル化による弊害でしょうか。勿論そんな事は無いと思いたいですし、実は私の手元に昔デジタルカメラで撮影した不思議な写真があったりする訳で…。まあ、いずれにせよ機会があればご紹介したいなと思います。

それでは、気になる「心霊写真」を検証してみましょうか。因みにワタクシ、霊感なるものはほとんどありません。多分。

足が…

なるほど。確かに足が消えた様には見えますが、この人物だけ妙にブレているのが少々気になります。こういうのは「心霊」ではなく、いわゆる「不思議な写真」という気がします。

 

顔が…

女性の横顔でしょうか。パッと見、分からなかったのですが、良く良く見ると向かって右側の方に顔らしきモノが。しかも分かれば分かる程、不気味に見えるという…。

でもコレって、一番手前のブレている右手親指の部分とその奥にいる人物の左手が重なっているだけの様な気が…。

 

髪の毛に…

ううっ。女の子の後頭部に顔の様なモノが……こ、これは一体……。
って、単純にコレは光の反射によるものでしょう。
頭部を負傷したのは偶然だと思われます。頭痛にはお薬を。

 

以上、検証結果でした。

 

エスパー清田

昭和の超能力野郎といえば、清田益章

基本的には触れずに「折る」でした

昭和の超能力者として忘れてはならないのが、やはり清田益章氏ではないでしょうか。しかしながら、この方ほど「超能力」というものに翻弄された人もいないのかもしれません。

多くの超能力者風の人がスプーンの柄の部分に触れて、恐らく瞬間的にテコの原理でスプーンを捻じ曲げるのに対し、清田氏はスプーンの柄の部分には触れず、見つめるだけで折っていました。これがトリックならば、それはそれで天晴ですが、果たして真相は如何に。

日武会「肥田式強健術

信販売といえば日武会

究極の秘技の数々… 4つ目が謎です…

 

さて、次にご紹介する広告は通信業界の雄。あの「日武会」ですよ。「日武会」。正直、この会社の商品には色々な思いが駆け巡ります。まだまだ、インターネットも無い時代。当時は雑誌に掲載されている僅かな情報だけで、その商品を見極めなければなりませんでした。当然の事ながら、一番失敗しない方法は「購入しない」というのが間違い無いのですが、紙面から漂う怪しい雰囲気に、ついつい正常な判断を失う事もしばしば。実際に購入した商品の紹介は差し控えさせて頂きますが、いやはや何ともホロ苦い思い出ですね。

前置きが長くなってしまいましたが、今回の商品は「肥田式強健術」です。この商品は割と長い間、雑誌に掲載されていた様に思います。そのお値段6,800円。決してお安くはありません。お安くは無いけど「ひ弱人間」を必ず強くしてしまいます。という触れ込み。一日十分のつらくない鍛錬。本気で強くなりたいと願った少年たちを、ひょっとしたら虜にしたのかもしれません。その鍛錬方法は全くもって謎ですが、実際に鉄人になれたのかもしれません。そういった一切合財をこの紙面で見極める眼力。当時はそういった「力」を試されるモノが、良くも悪くも世の中に満ち溢れていた様な気がします。勿論それは現代でもそうですし、厳しい世の中を生き抜いていくには必要な力だと思うのです。

さてそんな日武会ですが、社名を変えて現在も存在していますね。流石です。

 

socia-group.com

 

また、今更ながらインターネットの普及は絶大で「肥田式強健術」の動画も存在していました。
本当に便利な世の中になりましたね。

 

www.youtube.com

八幡書店ホロフォニクス

一度聞いたら忘れられない、その名はヒューゴ・ズッカレリ氏

長々とご紹介して来た「超常世界とのコンタクト・マガジン マヤ」。最後を飾るのは八幡書店の広告です。

アルゼンチンが生んだ天才神経生理学者ヒューゴ・ズッカレリ氏による「ホロフォニクス」シリーズが紹介されています。

第一弾となる「ホロフォニクス LIVE」が思いの外売れたのか、調子に乗って「アルファベット・サウンズゲーム」更には「幻視のリズム」と立て続けに出して、どうやらコケちゃった感があるような、無いような。

確かに「ホロフォニクス LIVE」は友人宅で視聴した際に、その立体音響とやらに衝撃を受けて、ついつい購入してしまいましたが、その後の「アルファベット・サウンズゲーム」は、友人曰く大したことは無かったとの事。更に「幻視のリズム」は、言わずもがなでしょうか。

そんな「ホロフォニクス」ですが、その原理はヒューゴ・ズッカレリ氏の強い意志により未だに明らかにされていないみたいです。まあ当時でも、その音響技術自体はそう新しいモノでもなかったみたいですが。

 

ja.wikipedia.org

 

因みに八幡書店は今でも存在しています。怪しい感じが良い感じ。

 

www.hachiman.com